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『With love,』反省会:北埜とら史に残る一作


というわけで、A自作は42『With love,』でした、お読みいただきありがとうございました!


 企画期間中私が「A作品には自信がない」みたいに言ったり病みまくっていたりして、ちょっと怒られたりもしたわけですが笑、正直自作はめっちゃ気に入っています。
 私が自信がなかったのは「順位に対して」であって、「純粋に内容に対して」ではありませんでした。
 前回Bの時にも少し触れたんですが、順位って大衆受けランキングじゃないですか。その時、例えば「文章が独特」「題材がとっつきづらい」「内容が難解」みたいな、いわゆる「人を選ぶ」作品は、いくら面白くても順位は出にくいものと思っています。
 『With love,』は、「物語の解釈が分かれそう」「賛否両論出てきそう」「ピカが可哀想にも関わらず明確なハッピーエンドに落とさなかった・しこりの残る読了感」という多くの点で、かなり人を選ぶ作品なのではないだろうかと考えています。だから客観的に自作を分析して、「刺さる人には刺さると思うけど、高順位取れるような作品ではない」と思うわけですよ。そもそも、今回『With love,』の制作にあたり、(あまりこういうこと言わない方がいいかもですが)順位のことは考えないで書こうというのが念頭にあったので、私としては、それでよかったわけです。自分の目標が達成できて、刺さる人に刺さってくれればね。
 よって、「とらさん4冠いきそう」と言われたら、「いやあ自信ないですね」と答えるしかないじゃないですか。ね!! だから怒らないでくださいよ!!笑


(※結果発表終了後  3位 ええええええええええ……(動揺)
 いや正直ほんまにマジで優勝予想してくださってる方までいらっしゃるけどまあ8位くらいに引っかかれば御の字やろなあ10位圏内も怪しいよなあ……と本気で思っていたので、思わぬ高評価に本当にどう……どう……えええええ……? さては私見る目ないな?(
 いやあ嬉しいですね、嬉しいです。
 この作品と言うのは方向性としてはまさに「これが本来の私だ!!」みたいな作風で、「やりたいこと」でもある作品でした、スニークやはっこうは飛び道具、With love,は拳です。これが本来の私だと言える作風で、しかも読者選ぶだろうなあみたいなネタで、これほどまでの評価を頂けるとは、本当に思っていませんでした。夢のようです、そしてすッッッッッごく自信になりました。いや~嬉しかった……!!ありがとうございます!!



 内容に関してですが、私、『With love,』の主観的な評価は今まで書いた短編の中でぶっちぎり一番です。本当にお気に入り。私の作家史の中では非常に大きな一作になったと思います。
 なんだろう、なぜ気に入っているのかというのが、うまく説明できないのですが、キャラがとかシナリオがとかテーマがとかではなくて、この作品すべてとして、すごく大切な作品になりました。完成度としては正直もっと磨きようがあったと思っています、様々な面で。でも、だからこそかもしれませんが、短編投稿後二か月も経って未だに熱が冷めやらぬという状態は、他作品ではちょっと考えづらいです。
 好きすぎて、執筆中から投票期間終わるまでずっと心の真ん中にあったものだから、色んな感想を頂くたびにマジで心にダイレクトダメージを負いました。今まで書いたどの短編作品よりも自分自身を評定されているような気持ちになって、正直本当にキツかった。ただ、こういう、自分が大事だと思える作品を、こうやって企画と言う場に出して多くの方に読んでいただいたという経験は、確実に私の糧になったと感じているところです。
 難しい作品だったと思います。読んでいただいて、本当にありがとうございました。
 私長編畑の人間なのですが、短編作品でここまで愛着の沸く作品が新たに作れるとは、正直思っていませんでした。これはとっても幸せなことです。この作品が書けてよかった。






 で、ご感想を拝読しました(深い深い感謝)涙が止まりません……どうしようもない人とどうしようもないポケモンのお話だったんですが、好意的に解釈してくださって凄く考えて丁寧に感想書いてくださってる方がたくさんいらっしゃって本当に感動しました、ありがとうございます。ありがとうございます。。。あ~よかった。。。
 感想を読ませていただいた結果、テーマや物語の本筋についてはやっぱり作外であるここで解説するべきではないなと思いました。オボンの味みたいに、これと一口に言い表せない、複雑な心理や関係性を描き出そうとしたつもりです。みなさんが考えて書いてくださったご感想の中にあるどれも、その中のひとつかもしれない、どれも否定したくない、と思いました。ちょっとズルいかもしれませんが、なので今回は解説は避けます。

 が、どうしても、ひとつだけ白状します。
 道i尾i秀i介iという作家先生の大ファンなのですが、彼の「スiタiフ」という作品があります。その作品のラストに非常に感銘を受けました。
ネタバレ:ラスト数ページで、真犯人の、それまで見せられてきた人物像とはまったく逆転する内面が一気に明るみになるんです、そして、その苛烈で苦しい胸の内は、吐露されただけでなにひとつ解決されることもないまま、そのまま日常に戻って、幕を閉じるんですね。
 正直に申しまして、私この作品は全体を見るとあまり好みではないのですが(もう一度言いますが作家先生の大ファンではあります)、このラストにはものすごい衝撃を受けたんですよ。やり場のない衝撃ですよ。一冊分読ませてきた物語を、こんな締め方、していいんかっていう。こんなんありかっていう。
 これはガチのマジなのですが、『With love,』を執筆している最中はポケモン映画のみんなの物語のこととかばっかり考えていましたので、この作品のことは全く頭に浮かぶことはありませんでした。で、書き終わって投稿した後に、ふと思い出しました。で、ああああ~(動揺)ってなりました。あんなに華麗に全てをひっくり返すような吐露にはしていなけれど、こ、これは~……と。
 私、あの結末に覚えたやり場のない衝撃を、知らないうちに自分なりに噛み砕いて、こういう形で、昇華してみたんだと思います。自分ですら「こんなんありか」と思ってたんだから、ナシやろと思う人がいるのは当然のことです。
 ……でも、私は正直、大満足です。笑 ズルいな~と思われる方がおられたら、どうもすみません。無意識のオマージュだったんですよ。無意識って怖いなあ……。






 とりとめもなく話します。
 
今大会、個人的に据えていた目標について。
 前回大会ポケストフェスが終了した時点から、次回大会ではコレを目標にすると心に決めていたことがありました。その目標とは、「はやめさんに★4以上(※五段階評価の)を貰える作品を書く」です。……本当です!!笑
 「なぜはやめさんだったのか」という話は省略しますが、とにかく短編作品の好みがはやめさんと私とは結構違うんですよね(ご本人ともそういう話をしたので共通認識だと思う はやめさんの連載はめっちゃ好き!!)。自分が書きたいものを書いて、かつ好みが違うような感じの方にも高めの評価を頂けるような作品が仕上げられれば、作風の幅が広がるのではないかというのが制作意図の最たるものでした。
 はやめさんと言えばやはり「考えさせる系の作品」ですよね。去年で言えば照風めめさんの『今日、ポケモンを轢いた』が最押しだったと仰っていた記憶です。
 私の過去短編で考えさせる系の作品といえば、『蔵』(http://pokenovel.moo.jp/f_awase/cabinet/body.php?gphplog=2011spring-a.dat&gphpnum=2)が思い浮かびます、2011年の作品なんですが。アリアドスと人間の子供が「人間とポケモンの共存」について話をする、一番の見せ場は激昂したアリアドスの長台詞、っていう作品で、個人的には結構お気に入りなんですよ。で、「じゃあ長めの『蔵』みたいなやつを書こうか」ということで生まれたのが、『With love,』でした。
 お陰様で、今までの自分にないものが書けました、私は満足です。はやめさん、勝手に仮想読者にしてすみませんでした、どうもありがとうございました!!(というか実は『ビー男とミー子のセレナーデ』が意図せずはやめさんに高評価頂いていたので「えっそっち!?www」ってなってました、Aで達成するつもりがBで達成してしまったぜ……!)


・もうひとつの目標は、「連載の名刺になるような短編をつくる」。前回のスニークも、ふじのしまも、「これが好きだったら連載も合うと思うから読んで!」って言えるような作風ではありませんでした。前回短編とは違う自分を見せるという意味でも、普段連載でやっているような作風に近いものを企画勢に見せられる短編を目指しました。
 ということで、『With love,』が好みのタイプで『月蝕』未読の皆さん、ぜひとも読んでやってくださいね!!笑 お互い分かり合った気がしているのに実はすれ違いまくっているトレーナーとポケモンとか、愛憎こんがらがってぐちゃぐちゃになってる子供とかが日常ほのぼのする(?)物語です。月蝕は本作よりはもうちょっと明るい……もうちょっと明るいけどね!!


・元ネタについて。
 POKENOVELさんに投稿している私の短編集のタイトルが『やけたきのみ』と言います。この短編集タイトルは、いつか書きたい表題作の名前で、数年温め続けているネタです。この『やけたきのみ』が「きのみを上手に焼けないピチューと絵描きの話」なんですが、テーマイラストを見たときから、これを書こうかなあと考えていました。色々あって絵描きが農家になったりピチューがピカチュウになったりして、『With love,』は『やけたきのみ』とは結果的にまったく違う作品になりましたが、かなり付き合いの長いネタだったわけです。
 「トレーナーは言葉の通じないポケモンと正しく心を通わせられるのか」というのは連載の月蝕で長いこと触れてきた(つもりの)テーマですし、モンスターボールの洗脳機構に関わる設定についてはツイッターで語ったことがありました(https://twitter.com/i/moments/1001449102125641729)。「野生時に群れで貰った名前とトレーナーに貰ったNNの二重の呼び名を持っているポケモン」というネタも、どっかで話した覚えがあります。このへんから私だと推測してくれる人がいたでしょうかね。
 特にモンスターボールの洗脳機構に関するくだりは取り扱ってみたいと思ってたネタだったので、これで一本書けたのは大変満足度が高いです。あと、喋るポケモンですね。「ニャースのあいうえお」を流用して喋りはじめるポケモンっていうのは書いてみたかった。浪漫ありますよね~。



(ここから小ネタ集)

・結愛も恵太もジョウト出身で関西系の方言を喋るという設定があります。関西弁でキャラ付けする意味がないので関西弁で書きませんでしたが(そもそも書けない)、今回関西系の方言の作品かなり多かったので避けてよかったです笑。
 舞台となる場所もジョウト地方のどっかの近郊にしようと思っていたんですが、ジョウトって野生のピカチュウ出ないんですよね。書き始めてから調べて焦りました。だからどこだか明確にしませんでした。
 メインとなるのはピカと恵太の関係性だったわけで、結愛は読者目線のガイド役のような立ち位置でした。が、作者的にはメインストーリーの裏で「あんまり会ったことない年の離れた従兄のお兄ちゃんって無条件にかっこよく見えるよね」という結愛→恵太への憧れ(とそこから疑心暗鬼に移り変わる流れ)を描いていて、これが非常に楽しかったです。作者は主張したい、年の離れたいとこってよくない?????????? あれ……もしかして私が思ってるだけですか?? きょうだいの関係性大好き星人です。いとこもいいよな~。


>どうしてぼくたちポケモンは、人間のために働いてやらなきゃいけないのさ? 人間は働いたらお金をもらうでしょ、でも恵太はぼくらにお金をくれない。せいぜいごはんくらいのもの。でもぼくらは森の中で、自前でごはんを調達することもできるんだ

 これをやりたかったんですよね。
 このテーマは『下手なペテン師と至心な賊子』と被ってたなと思ってます、「被ってる作品が一作ある」と言っていたのはこの作品でした。トレーナー廃業して農業やってる青年という点で言うと『ある島にて、悩める少年と島の王達』がかなり近かったのですが、『ペテン師』は根幹としてるテーマがほぼ同じなような気がして、どんな結論に持ってくるんだろうとドキドキでした。
 ネタ被りで言えば、『ある島』と『反耕期』という農業系長め作品が立て続けに投稿され、「これ後出しになればなるほどネタ被りしまくるな……?!」と思い焦り投稿した思い出です笑。そういえば『ジョウト×イッシュ要素』という点で言うと『落ちなかった百個のきのみと、少女が歩む一個の夢』にも親近感を抱いていたのですが、こちらは本作が舞台ジョウトとどこにも書いていなかったので、勝手に親近感を抱いていただけですね。


・この作品で私が最も書きたかったシーンは、(七)のピカがたたみかけるように心情を吐露するシーンただひとつでした。熱かった。お気に入りです。
 それ以外だと恵太とピカの出会いの過去回想シーンが短いけれどすごくお気に入りです。洗練されている。このシーンが印象に残っていると言ってくださった方がいらして本当にうれしかったです。
 『With love,』を制作するうえでテーマソング(何曲かある)にしていたのがミiスiチiルの『365日』なんですが、
『例えば自由 例えば夢 あてにしてたどんなフレーズも 力を無くしたんだ 君が放つ 稲光に魅せられて』
という詞があるんですね。この『君が放つ稲光に魅せられて』という一節から、このお話が動き出していったと言って過言ではありませんでした。
 雷を見ると今も『With love,』を思い出してきゅんとします。きっとしばらくこうでしょうね。自作愛。えへへえへへ。


・軽トラックで山道を行く、という冒頭のシーンを彷彿とさせるようなエンディング。
 こういうの書きがちなんですよね。『ビー男とミー子のセレナーデ』も「ツボツボ病院にビー男(ミー子)が来店する」という点で似ているし、『SNEAK in the Shadows!!!!!』も「ウェットティッシュの四番街をゴーストたちが闊歩する」という点で冒頭と似たシーン、『ふじのしま』もバーーーーッと畳み掛けるような描写という点で冒頭を彷彿とさせる作りになっていると思います。頭と終わりが繋がってるような作り方をしたら良い感じにまとまると思っているんですよね、意識しなくてもいい感じに纏めたろと思ったらこういう風になっちゃうんですよね。癖です。これ次回企画で作者予想のヒントにしてもいいですよ。無意識のうちに4作似た作りになってて後で気づいてギャーってなりました笑。次はならないように気を付けます。
 というか、「山場でキャラクタが長台詞で演説する」というつくりがうぃずらぶとはっこうで被っていたんですよね……もうなんていうか……性癖ですね……笑 全然違うことをやってると思ってても、無意識にテンプレートに嵌めてるところはあるんだろうな~。


・小ネタではないんですが、最後のピカはどこにいったの?という疑問をちょくちょく頂いて大変驚きました、描写不足で申し訳なかったです。
 説明するのもお恥ずかしいんですが、あれは、「あんだけ恥ずかしいところ(※わーっと叫んで泣いた)を見せた結愛に会うのが気まずいので森の中に引っ込んでいた」これだけです。本当にすいません。恵太がノータッチだったのも、ピカが森から出てこないのがそんなに珍しいことではないからです。去ってないです!! 結愛が帰ったら何食わぬ顔で戻ってきます!! 自殺もしてません!!!笑
 ここだけではないんですが、今回は私の意図以上に、描写不足によって誤解・混乱を招いているような場面がありました。「伝えなければいけないことを伝えきれなかった」感はあったと言わざるを得ないと思います。めっちゃ反省してます、同時にまだまだ気合入れてうまくならなきゃなと思いました、自分の書きたいものをちゃんと伝えるために。まだまだうまくなれる。明確な目標があるのは本当によいことです。この反省を次に活かす。
 ……実は、『With love,』を投稿直後に読んでくださった方の中で、「あれ? なんか伝わってないかも」というような感想を拝見して、「もっとちゃんと分かりやすく書かなきゃダメだな」と感じて書いたのが、『ビー男とミー子のセレナーデ』のオチでした(ミー子さんが香水でフェロモンを撒いていたというオチ、初稿ではもっとぼかした書き方をしていた)。反省、活かせたよっ!!笑


でも、意図通りに汲み取ってくださっただろう方も複数いらっしゃったのも、ちゃんと分かってます。頂いた感想を読んでいても本当に私の想像していた以上に意図どおりに読んでくださった方がたくさんいらっしゃると感動しましたし本当に本当に本当に弾け飛びそうになるくらい嬉しい言葉を本当にあの……めっちゃ泣いたんで……あと、大阪オフの時から、カイさんもsyunnさんも狙い通りに近い解釈をしてくださっているようで、正直めっちゃ胸熱でした。内心でガッツポーズしていました。ありがとう!!


さ!い!ご!に! ラプエルさんすいません、引用させてください!!

 https://twitter.com/lapelf_novel/status/1054718353690910720


 本当に!!
 本当に!!
 本当に!!
 嬉しかったです!!!!!!!!!1 このツイートを読んで正直私が泣きました!!笑 はっはっはっはじめてとは……!!!!

 あ~なんっていうか、作者冥利に尽きるというレベルの話ではなく、いままで、楽しいことばっかりじゃなく色々辛いこともあったけれど、物書きをしてきてよかったなあ~~~~~~~~~~~~~~~と、心の底から思えました。こんなお言葉を貰える日が来るなんて、本当に、本当に、夢のようです。こんな誉め言葉、ある……!? あ~うれしい!! 今でも泣きそう!!! いいの!? こんなに最高の誉め言葉を貰っていいの!??!
 ありがとうございました!!!!!!!
 書いてよかったです!!!!!!!!!!!




 以上!!
 読んでくださった方、気に入ってくださった方、ありがとうございました!
 そして頑張って考察しようとしてくださった方、本当にお手数をおかけしました、本当にありがとうございました……!!なんかあったら答えますので聞いてください!笑

 いろんなところで話しているんですが、実はオマケの後日談を制作中です。まあ日の目を見るかはちょっと分かりませんが……。
 字数足りなかった説も少し聞かれましたが、私としては『With love,』は不足なく完成している形として出していました。後日談書く気は最初は毛頭なかったです。でも、「このあとどうなったか気になる」的なことを仰っていただいているのを見ているうちに、書きたくなってきたので、書こうかなと思いました笑。これはもう、あくまでオマケとして、蛇足的な立ち位置としてね。
 このオマケに関しては、私自身の気持ちの清算のためなので、「みんなに面白いと褒めてもらえる話にしたい!」ということはあまり意識していません。ゆる~い気持ちで出せたらいいなと思っています。完成した暁には、興味があったら、どうかゆる~い気持ちで、ハードル低めで、覗いてやってくださいね笑。

 では!!
 ポケストカーニバル、お疲れさまでした~~~~~~!!!!!!
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